レオパに近い種類って?
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トカゲモドキ科とは
トカゲモドキ科 (Eublepharidae) は、アジア・アフリカ・アメリカに分布しており、日本には南西諸島(沖縄・徳之島など)に生息しています。その中で、レオパ (和名 ヒョウモントカゲモドキ、学名Eublepharis macularius ) は中央アジアから西アジアにかけて分布するアジアトカゲモドキ属 (Eublepharis) に属しています。アジアトカゲモドキ属には、レオパ以外に4つの近縁の種が存在しています。
それらを成体の体長が大きいものから並べてみますと、ダイオウトカゲモドキ、オバケトカゲモドキ、レオパ、トルクメニスタントカゲモドキ、ヒガシインドカゲモドキとなります。
ダイオウトカゲモドキ(Eublepharis fuscus)
インド西部のサバンナの茂みや半砂漠地帯、乾燥林に生息しており、ニシインドトカゲモドキとも呼ばれます。アジアトカゲモドキ属の中では最も大きく、最大33 cmほどになります。幼体時は黄褐色の地に黒い頭部、白く細い後頭部のリング模様、首から腰の間に2本の黒く太いバンド模様が特徴です。
成体では、頭部および背のバンド部分はスポットの集まりに変わり、地色の部分にも細かい黒いスポットが出てきます。ダイオウトカゲモドキの飼育はほとんど行われていません。
オバケトカゲモドキ(Eublepharis angramainyu)
イラン南西部、イラク北東部、シリア東部、トルコ南部の岩の多い丘陵地や荒れ地に生息しています。 大きさは、体長30 cmほどになり、レオパよりも大きいですが、四肢が長く、ひょろりとした印象です。また指の裏は、レオパがざらついているのに対して、オバケトカゲモドキの指の裏は滑らかです。歩き方は胴を持ちあげて手足をしっかりと張って歩きます。
学名のangramainyuはゾロアスター教の悪神を意味しています。欧州で繁殖された個体がわずかに日本に輸入されていますが、流通は非常に少ない種です。体色はレオパの野生型より黄色が強く、首から腰にかけての間に黒い斑点が帯状に集まった斑紋が3本並びます。この部分は地の色も他の場所とは異なっており、薄い紫から褐色です。シリアの一部、トルコ南部には色彩の異なる個体も生育していると報告されています。
トルクメニスタントカゲモドキ(Eublepharis turcmenicus)
トルクメニスタン南部、イラン北部に生息しています。最もレオパと近年の種で、外観もよく似ています。体長は20-23cmになりますが、レオパやオバケトカゲモドキよりも細身です。
幼体時は暗色のバンド模様で首から胴にかけて3~4本の帯模様が並びます。成体になると黒いスポットの集まりに変わりますが、他の種に比べてバンド状に残りがちです。近年、海外のブリーダーによる繁殖個体が日本へも輸入されています。
ヒガシインドトカゲモドキ(Eublepharis hardwickii)
その名前の通り、インド東部に生息しています。成体でも23 cmほどにしかならず、アジアトカゲモドキの中では一番小さい種です。林や丘陵地に生育し、他種よりも比較的多湿な環境を好み、地上棲ですが木に登ることもあります。
体色は他の4種とは大きく異なっており、見分けるのは容易です。地色は黄色みがかかった明褐色で、頭から胴の中央までと、胴の後半から腰までが赤っぽい黒褐色に染まります。他種のように成体と幼体の模様が大きく変わりません。流通は非常に少なく、欧州で繁殖された個体がわずかに流通しているだけです。